中古で買ったわが家の建売キッチンにはずっと不満がありました。身長170cmの私にはキッチンが低く、料理をしていると腰がつらい。見た目もいわゆる建売らしい木目調で、目指していた黒基調のインダストリアルな雰囲気とはちょっと違います。
そこで、キッチンを丸ごと交換するのではなく、既存キッチンを活かしながらDIYでリメイクすることにしました。天板を約10cm高くして木製に変更し、ブラックステンレスのシンクや黒い水栓を設置。引き出しや背面収納も作り直し、分別用のゴミ箱3つが収まるスペースも確保しました。
失敗して作り直したところもたくさんありますが、最終的には見た目だけでなく、身長や料理のしやすさ、収納まで自分たちの暮らしに合ったキッチンになりました。この記事では、そんなわが家のキッチンDIYで「どこを、どう変えたのか」をまとめて紹介します。

建売キッチンをDIYしようと思った理由
キッチンを変えたかった一番の理由は、「毎日使う場所なのに、自分たちの暮らしに合っていない」と感じていたから。見た目はもちろんですが、高さや収納、ゴミ箱の置き場所など、実際に料理をしているとめっちゃ使いにくかったり、気になるところがいくつもありました。
とはいえキッチンを丸ごと新品に交換するとそれなりの費用もかかるし、新品=使いやすいとは限らない…。と思い、今あるものをできるだけ活かしながら、不満のあるところをDIYで変えていくことにしました。

身長170cmにはキッチンが低く、天板を10cm高くしたかった
これはもう本当に仕方ないんだけど、特に困っていたのが、キッチンの高さです。身長170cmと女性のなかだと高身長なこともあり、一般的な高さのキッチンでは少し低く感じます(賃貸のころ地獄だった)。
料理をしているとどうしても前かがみになるため、長時間キッチンに立っていると腰がつらいつらい…。今後毎日ここで料理をするため、なにより私の腰を護るために、天板の高さを約10cmアップすることは必須条件でした。
ゴミ箱4つを置ける収納スペースも確保したい
もうひとつ解決したかったのが、ゴミ箱問題です。わが家が住んでいる地域はゴミの分別が細かく、生ゴミ用に加えて、分別用のゴミ箱が3つ必要です。つまり、キッチン周辺に置きたいゴミ箱は全部で4つ(分別苦手なんだけど、仕方ない……)。
いわゆる動線にゴミ箱を並べてキッチンが狭くなるのが嫌だったので、DIYする段階からゴミ箱をどこに置くかまで考えて収納を作ることにしました。
建売らしい木目から黒基調のキッチンへ
そして、やっぱり見た目も変えたい!! もともとは、いわゆる建売住宅によくある木目調のキッチンでした。……あの木目、たぶん昭和の家で流行ってたんだろうね。
わが家で目指していたのは、黒を基調としたインダストリアルな雰囲気。そこでブラック一色にするのではなく、木×ブラックを組み合わせたキッチンを目指すことにしました。
既存キッチンを活かしてDIYリメイク開始

実はこのキッチン、入居した時点ですべて完成していたわけではありません。入居前に最低限生活できるところまで設備を整えたものの、その後DIYが一旦ストップ。キッチン下が隙間だらけの状態で、半年以上普通に暮らしていました(笑)。
生活するだけなら問題ありませんが……とにかく見た目が気になる。人を呼んだときにも「できればキッチンは見ないでほしい……」と思う場所だったので、ここから本格的にキッチンDIYを再開しました。
ステンレス天板から木製天板に変更
まず、もともとのステンレス天板を木製天板に変更しました。使ったのは、ホームセンターで購入した一枚板です。ブラックの設備と木製天板を組み合わせることで、建売感の強かったキッチンの雰囲気もかなり変わりました。
木製天板については、施工して終わりではなく、その後のメンテナンスも必要になります。実際に使ってみてどうだったのかも含めて、こちらは別の記事で詳しく紹介する予定です。

ブラックステンレスのシンクと黒い水栓を設置
天板に合わせて、シンクにはブラックステンレス、水栓にもブラックを選びました。本当は黒のタッチレス水栓を付けたかったんだけど、これが全然なくて!! やっと見つけたリクシルの商品は、もはや新品のキッチンが買えるほどのお値段だったので泣く泣くあきらめました。
ちなみに我が家のシンクでは、埋め込み式のソープディスペンサーとコップウォッシャーを採用しています。どっちもDIYで取り付けたんだけど、これがのちに大活躍。こういう細かなところが量産キッチンにはない、DIYならではの良さだよね。

食洗機を入れ替え、コンロのガス接続は業者へ依頼
食洗機は前の家で使っていたものを持参。購入した中古物件にも食洗器はついていたんだけど、なんか気持ち悪かったので交換しました。
サイズは一緒だったんですが、使い勝手を最終戦に取り付け位置(高さ)を替えたので、それなりに苦労して設置しました(2度とやりたくないw)。
ガスコンロは新しい3口のものを購入し、自分で設置しましたが、ガス接続はガス屋さんにお任せ。DIYが好きだからといって、何でも自分でやることにはこだわっていません。自分でできるところはDIYして、必要なところはプロにお願いする(ガスとか電気と、そもそも資格いるしね)。わが家のセルフリノベでは、この使い分けを大切にしています。
キッチン収納をDIY|引き出し10個を造作
今回のキッチンDIYで、個人的にかなり大変だったのが引き出しです。最終的には、
・引き出し10個
・オープン収納2か所
・プッシュ式扉の収納
を作りました。……と書くと順調そうですが、ここにたどり着くまでに盛大に失敗しています。
既存の引き出しを再利用しようとして失敗
最初は、既存のプラスチック製引き出しをそのまま再利用する予定でした。前板だけ新しく作って、「同じ位置にダボ穴を開ければ、そのまま使えるでしょ」くらいに考えていたんです。
ところが、これが全然うまくいかない(笑)。トレースして作ったつもりでも、ダボ穴がほんの1mmズレるだけで前板がガタガタ。その1mmを修正しようとすると、今度は別のところが2mmズレる。
こういう繊細な作業、大雑把な私にはマジで向いていません。せっせとマスキングテープまで貼って既存の引き出しをリメイクしていたのですが、結局再利用を諦めました……。
引き出しレールでも苦戦して結局すべて作り直し
それなら、「木枠を組んで、レールを付ければいいだけ!」と思って引き出し本体から作り始めたのですが、今度はレールを入れる隙間が足りない(笑)。最終的には取り付け方を変更して、なんとか形になりました。
前板を均等に取り付ける作業にも苦戦し、両面テープなどを使いながらズレを最小限に。完成したときの感想は、「しばらく引き出しは作りたくない」でした(笑)。
引き出しDIYについては失敗したところも多かったので、詳しい内容は別の記事にまとめたいと思います。


リアテックでキッチンを黒くリメイク
造作した引き出しを、木のまま使ったわけではありません。目指しているブラックキッチンに合わせて、前板には化粧シートを貼りました。

引き出しにはサンゲツ「リアテック TX5198」を使用
使用したのは、サンゲツのリアテック TX5198(鉄錆)です。ブラック基調ですが、光の当たり方によって見え方が変わるセミマットなシート。
こういったシートを使ったDIYはそれまであまり経験がなく、過去のリノベでは木材+オイルステインを使うことが多かったので、最初はうまくいくか少し不安でした。でも、実際に貼ってみると想像以上に高見え。取っ手も新品を買わず、もともと付いていたものをマットブラックに塗装して再利用しています。

食洗機もリアテックなら1,000円未満でリメイクできた
かなり気に入ったので、引き出しだけでなく食洗機にも同じリアテックを使っています。
食洗機自体は、以前の家をリノベしたときに購入したものです。当時は前面パネルを購入せず、そのまま使っていました。
純正パネルは1万円近くしたのに対し、今回リアテックを使ったリメイクにかかった費用は1,000円未満。個人的にはかなり満足度の高いリメイクになりました。

キッチンの棚板を黒く塗装|プライマーを省いて失敗
黒くしたのは引き出しだけではありません。白ともベージュとも言えないよくある既存の棚板も、マットブラックに塗装しました。
ところがここで、「似たような棚板は今までプライマーなしでも塗れたし、大丈夫でしょ」と油断……。結果、これが大失敗!! 一部の棚板だけ、塗料がものすごい勢いで弾かれてしましました(集合体恐怖症の人は見ちゃダメ)。
家にはちゃんとプライマーがあったので、最初から使えばよかっただけの話(笑)。これまで似たような棚板を塗装した経験から「2度塗りすればいける」と思っていたのですが、素材によって全然違うんだなと改めて実感しました。
…DIY歴が長くなっても、「前はいけたから今回も大丈夫」で普通に失敗します。

コンロ周りはタイルシールでDIY
コンロ周りの壁も、キッチン全体の雰囲気に合わせてリメイクしました。使ったのはタイル風のシールです。

厚みのあるタイルシールなら想像以上に本物っぽかった
使うまでは正直、「タイル“風”のシールって、のっぺりして安っぽくならない?」と思っていました。
ところが、選んだものはペラペラのシールではなく、2~3mmほど厚みのあるタイプ。貼ってみると思っていた以上に立体感があり、かなり雰囲気が変わりました。
コンロ周辺で使用するため、耐熱性も確認して選んでいます。また、もともとのキッチンパネルには凹凸があったため、そのまま貼らず下地にもひと工夫しました。

暗いコンロには充電式ライトを後付け
実際に料理をしていると気になったのが、コンロ周辺の暗さでした。お肉の焼き加減を見たり、調味料のボトルを確認したりするとき、意外と手元が見えにくい。
そこで後付けできる充電式ライトを設置しました。マグネット式なので、充電するときは台座から取り外せます。Amazonで2,500円くらいで購入したものですが、大がかりな照明工事をすることなく手元を明るくできました。
キッチンだけでなく寝室でも充電式ライトを使っているので、こちらも改めてレビューしたいと思っています。
キッチン背面収納もDIYで作り直し
キッチン本体だけでなく、背面収納も大きく変更しました。もともとあった収納付きカウンターは一度解体。そのときに出た廃材も再利用しながら、新しいカウンターを作っています。

カウンター下に分別用ゴミ箱3つを収納
ここで絶対に確保したかったのが、分別用ゴミ箱の置き場所です。わが家では生ゴミ用とは別に3つ必要なので、新しく作ったカウンター下に最初からゴミ箱3つが収まるスペースを確保しました。さらに、食器用の引き出しも2段造作しています。
ちなみにゴミ箱の内訳は左から「古紙」、「ペットボトル・缶・びん」、「プラ」。
収納用品を後から買い足して何とかするのではなく、「ここに何を置きたいか」を先に決めて、そのサイズに合わせて作れるのはDIYのいいところだと思います。

備え付けの食器棚をパントリーとして再利用
予算と解体の関係から、もともと備え付けられていた食器棚は撤去しませんでした(単純にめんどくさかったという説もあり)。扉だけ外して、現在はパントリーとして使っています。乾物や食品ストックが中心で、中央には電子レンジを設置しました。
食品ストックを入れているのは、無印良品のステンレスボックス。オープン収納なので、中身が丸見えになるケースより、そのまま置いていても気になりにくいものを選びました。
普段はオープンなパントリーとして使っていますが、来客時には電子レンジごと隠せるようにロールスクリーンも設置しました。
毎日使うキッチンなので、常にモデルルームのような状態をキープするのは現実的ではありません。私の場合は、「普段は使いやすく、必要なときだけ隠せる」くらいがちょうどいいです。

調味料収納もDIY|towerを買わず約1,500円で自作
コンロ周りには、調味料用の収納も作りました。最初は有名なtowerの既製品を購入するつもりだったのですが、見ているうちに、「これ、作れるんじゃない?」という謎の自信が発動(笑)。結局DIYすることにしました。
材料費としては約3,000円ですが、余っていた引き出しレールを使ったので、新たにかかった費用は実質1,500円ほどです。もちろん既製品のほうが使いやすいところもあると思いますが、わが家のスペースに合わせてコンパクトに作れたので、これはこれで気に入っています。

建売キッチンでもDIYで自分に合ったキッチンにできた

今回のDIYでは、建売キッチンを丸ごと新品に交換したわけではありません。使えるところはできるだけ残しながら、
・天板を約10cm高くする
・ステンレス天板を木製に変更
・ブラックステンレスのシンクと黒い水栓を設置
・引き出しを造作
・リアテックや塗装でブラックにリメイク
・コンロ周りにタイルシールを施工
・背面収納を作り直す
・分別用ゴミ箱3つのスペースを確保
・既存食器棚をパントリー化
と、少しずつ自分たちの暮らしに合わせて変えていきました。もちろん、全部思いどおりにいったわけではありません。塗料は弾くし、ダボ穴はズレるし、せっかくリメイクした引き出しを全部作り直すことにもなりました。
それでも最終的には、身長170cmの私が料理しやすく、必要なゴミ箱や家電がきちんと収まり、見た目も好きだと思えるキッチンになりました。

建売住宅だからといって、そのままのキッチンを使い続ける必要はありません。丸ごと交換しなくても、不満のあるところをひとつずつ変えていくだけで、自分の暮らしに合ったキッチンに近づけられます。
今後は、木製天板、水栓・シンク、引き出し、リアテック、タイルシール、収納など、今回さらっと紹介したDIYについても個別の記事で詳しくまとめていきます。

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